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「今年も日本株の外国人保有比率は増加しそうな勢い」

毎年、東証から「株式分布状況調査の調査結果について」という資料が6月半ば近辺に発表されている。その資料の中に、投資部門別株式保有比率が示されている。

近年、この投資部門の中で特に注目されているのが「外国人」である。平成18年度まで4年連続で保有比率が増加しており、直近3年間の外国人の保有比率は平成16年度23.7%、平成17年度26.7%、平成18年度28.0%と単独1位に君臨しており、まさに日本株最大の保有者となっている。
平成19年度の正式な保有比率の発表は来年の6月まで待たなければならないが、今年に入ってからも日本株を買い越しているのは圧倒的に外国人である。
平成19年度8月までのデータにおいては、外国人は1月から7月まで継続して買い越しており、8月に今年初めて売り越しに転じている。この売り越し額もさほど大きなものではなく、通常の買い越し額1ヶ月分程度となっている。

さらに注目すべきは、売買金額のシェアである。買い越し、売り越しとは買い金額と売り金額の差し引き金額のことだが、売買金額に目を向けてみると、外国人が買い、売りともに売買代金の50%~60%程度を占めている。
つまり「外国人」は日本株最大の保有者であるとともに、最大の取引者でもある。外国人に続く大きな取引者は個人であり、30%程度である。つまり外国人と個人でほぼ80%以上の株式の取引を行っていることになる。オンライントレードの普及によりデイトレーダーが1日何回も取引しているにも関わらず、個人投資家は外国人の半分程度の取引量であることからも、いかに外国人が多大な金額を日本株に投資しているかがわかる。
今年8月までに外国人は日本株を6兆円以上買い越しており、この水準はすでに昨年の買い越し額を上回っている。今後外国人が売り越しに回れば、年間を通じては昨年を下回る可能性はあるものの、それでも外国人保有額の増加は間違いなさそうであり、他の投資部門で目立った買い越しをしている部門がないことからも保有比率は昨年を上回るものと予想される。

IRの世界では株主構成やIR活動の対象投資家を考える上で、これらの比率を参考にする場合が多いが、今年に引き続き来年も外国人へのIR活動は各社にとって大きなテーマとなろう。参考までに以下のリンクに東証発表データを基に当社で作成した18年度および19年度1月-8月の投資部門別の売買差し引き金額の表を掲載しておく。

投資部門別売買差し引き金額

宮部明郎
大手証券会社、トムソンコーポレーション、FISCO、IFISjapanを経て、2007年より当社に参画。
投資情報とIR情報は表裏一体の関係であり、投資家、発行体企業双方にメリットのある情報発信手法を目指し、奮闘中。主な著作に「相場への新たなるアプローチ」(共著)。

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2007年09月25日 18:57に投稿されたエントリーのページです。

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