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投資情報の活用について

 新規上場を目指す企業にとって上場申請資料作成は上場の最終段階にそびえる大きな山だ。中でも市場によっては上場申請のための報告書、いわゆるⅡの部作成を義務付けているが、そこには経営理念に始まり事業戦略、営業、研究開発、管理の現状、さらには自社の強み弱み、リスク要因等々について詳細に記載しなければならない。
 「収益拡大最優先!」の号令一下、死に物狂いで走ってきた多くの若い企業にとって、おそらく後回しにされたであろう理念や管理面の記載は、実に大変な作業となる。しかし、Ⅱの部作成を通じて初めて上場企業、即ち社会的公器としての企業の自覚を持つ経営者もいることからも判るように、投資家のみならず創業者、経営者達にとってもⅡの部作成の過程を経ることは極めて有益である。
 中でも、当社の強み、競争優位性の項目が重要だ。この項目について「いくらでも書けるが、敵に(競合企業に)塩を送ることは企業価値向上にはマイナスなので小出しで書く」という企業であれば良いが、「書きたくても書くネタが少ない」企業も無いことは無く、それは書かれた結果だけを見ても一目瞭然である(因みに当社の顧客は全て前者です。念のため)。そして、上場後における前者の株価と後者の株価では、明らかにその軌跡は異なる。
 ただ残念ながら、Ⅱの部はあくまで上場審査用として取引所に提出するものであり、一般の投資家は見ることが出来ない。しかし、最近は以前とは様変わり。当局、企業、そして投資家の尽力により制度開示も格段に充実した。例えばアナリスト向け説明会用プレゼンテーション資料が各企業のホームページで概ね閲覧可能になっているが、成長企業のその資料にはⅡの部のエッセンスが詰まっているのである。次回はこの説明会資料について、私なりの見極め方をコメントしたい。


加藤正明 (アレックス・ネット株式会社 代表取締役)
企業のIR支援で蓄積したノウハウを、企業のみならず個人投資家支援にも活かしたいと奮戦中。

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2007年10月24日 20:05に投稿されたエントリーのページです。

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