続くサブプライム問題・・・。日本の金融機関でも海外の金融機関のサブプライム問題に準じる形で影響が生じているが、そもそも震源地であるアメリカの金融機関が巨額の損失を出してまで、サブプライム債券の価格計算式を見直さねばならないのは理由がある。それは11月15日から、アメリカでは金融機関の会計基準が一部改められたためである。その内容は、資産評価を複数の区分を設けてそれぞれに評価する会計基準で、その区分分けは以下のとおりである。
レベル1資産:価格が市場で確定できる資産
レベル2資産:独自の計算式の推定価格と、確定した価格が混在している資産
レベル3資産:独自の計算式を使った推定価格を算出している資産(市場価格算定が困難で、取引も活発でない)
上記の会計基準はFAS157号であり、この基準は新しい会計処理を定めるものではなく、さまざまな会計基準の中に登場する公正価値(時価)の決め方を、統一的に、かつ厳格に定めようとするものである。金融機関が保有するトレーディング目的の有価証券(当然サブプライムローンを組み込んだような証券も含まれる)は、時価評価される。その時価の決め方が、11月15日以後の開始事業年度から厳しくなるということで、最近の大手金融機関の決算はこぞってこのような形になったものである。
サブプライム債権はレベル3資産に該当する。11月15日以後の開始であるため、それ以前の金融機関の決算(3月が決算日であれば中間決算)では、約20%程度ディスカウントした評価が大半であるとのことである。よってサブプライムローンの状況によっては、今後の通期の決算にも影響が出てきそうである。
今野 祐希
会計・税務の目線でIRを斬る税理士の卵。趣味はツーリングとサーフィン。