最近では国内のIRサイトも質、量ともにかなり充実してきた。様々なサイトランキングや評価基準が公表される中で、一定レベルを実現することはさほど難しいことではない。制度開示の充実で上場企業全体の開示レベルも底上げされ、比較可能性は格段に高まった。コンテンツが充実したら、次は見せ方・表現で差別化をしてみてはどうか。その意味で欧米のIRサイトはベストプラクティスの宝庫である。投資家の「痒いところに手が届く」
様々な工夫や事例を紹介していきたいと思う。まずはIR活動の様々な分野で優秀賞を受賞するGEに注目してみよう。
【今回の注目サイト!:ゼネラル・エレクトリック(GE)】
「株主プロフィールで自社の銘柄特性をアピール」
下記はGEのStock Information以下のOwnership Profileである。
株主判明調査結果は社内限りの情報と思われがちであるが、実は自社の銘柄をアピールする有力な材料となる。GEの場合は金融情報会社が提供する公表データをベースとした保有者情報を「機関投資家への集中度」と「投資スタイル」別に開示している。「集中度」からは、GEを保有する機関投資家の上位何社が何割を保有しているかがわかり、流動性の一つの目安となる。一方「投資スタイル」は、成長株投資、バリュー株投資、インデックス、インカム投資といった大項目別とさらにその詳細な分類別に機関数、保有比率、保有額などが開示されている。これを見るとGEは成長性、割安性の両面をあわせもつ銘柄であることがわかる。まさに自発的開示に客観性を付加できる有益な情報だ。
山本章代(アレックス・ネット株式会社 取締役)
海外企業のIRに詳しい。宣伝会議発行の「PRIR」誌に「海外企業のアニュアル・レポート解説」を連載(2005年4月~2006年4月)。