2007年のキーワードは「偽」であった。昨日も、製紙会社トップが再生紙年賀はがきの古紙配合率を偽装していたと陳謝していた。本当にニッポンという国はどうしちゃったのかな?と思えるような陳謝の嵐の一年だったと思う。
2008年では、年初からサブプライム問題で株安の状態が続いている。企業のIR担当者に聞いてみても、どの業界も元気がない。決してIRの最終目標が株価ではないとしても、やはり気になるものである。「どのようなIR活動をしたとしても、今の市況では反応が鈍いよね?」というのが、担当者の本音のようだ。
そのような時に、ワタシはムスコからあることを学んだ。さすが、5歳の保育園児である。物事全てを本能でしか判断していない。好きなものは好き。キライなものはキライ。きれいなものはきれい。ばっちいものはばっちい。彼の発言は、親が教育し、誘導しない限り、思ったことを竹を割ったように話しだす。たかが子供のいうことじゃないか。と思うのは、既に俗世間にまみれてしまった大人の目線である。その目線で物事を行った結末が企業の不祥事の発端だったのではないだろうか?
この位は大丈夫。この位ならきっと許されるだろう。こうしないと品質が保てない。しかも誰も損はしないじゃないか。私達が黙っていればわからないよ・・・・。嘘をつくことはいけないことだとムスコはいう。そのように保育園で先生が教えてくれたと、目を輝かせて自慢げに話している。自分達の幼少の頃も、たしかに周りの大人からそのように教わった。上場企業のトップやボードメンバーも、そのような人間としての基本的なことは、誰かが必ず教育してくれたはずである。
今年こそは、昨年のような「偽装」に揺れた低レベルの企業不祥事のニュースはみたくないなぁと思っていたが、やはり「大人」の感覚でビジネスをしてはいけない時代かもしれない。幼少の頃のような純白な感覚、いいものはいい。駄目なものは駄目。という極めて簡単だが、勇気のいる決断を企業トップは求められている。それを誤ると、いくらいいIRをやっても駄目である。駄目なことをやった企業は、社会から退場を迫られる時代なのだ。
大坪和博(アレックス・ネット株式会社 取締役)
『金融から怪獣』をIR目線で日々研究してます