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2008年04月 アーカイブ

2008年04月03日

「税理士卵ブログVer.3」

 ご無沙汰しております。ブログ作成が遅くなってしまいました。前回までの文言が硬かったので、今回からはソフトなタッチで書いていこうと思います。
 さて、今回のネタは為替について。最近は米国の景気の先行きに懸念があるとのことで、対米ドル為替レートの変動が激しく、円高基調にあるようです。ここで為替レートの決定要因として、いくつかの決定理論がありますが、今回は長期の実体経済を反映する購買力平価説について記載しようと思います。

長期:購買力平価説
中期:フロー・アプローチ
短期:アセット・アプローチ

 購買力平価説の一般的な考え方は、“各国の通貨価値は、各国通貨の購買力の相対比で決定される”というものです。例えば、ビックマック。ドルと円で考えた場合、まったく同一のビックマックを1個買うのにドルだと1ドル、円だと100円が必要であるとすれば、1ドルと100円の通貨価値、すなわち購買力は等しいということができます。つまり1ドル=100円が成立し、このように為替レートは内外の価格比率で決まると考えられているものです。しかしながら、厳密にこの購買力平価説が成り立つには、全ての財・サービスが貿易取引され、一物一価の報告が国際的に成立する必要があるとともに、輸送コスト・比貿易財の存在なども考える必要があります。
 なお、購買力平価説によると、国内外の価格をP(国内)、Pf(外国)、為替レートをEpとすると、“P=Ep×Pf”という式が成り立ちます。

 ちなみに、最近の為替相場(円)と日本株式の関係を簡単に算出してみました(対象期間は2007年11月1日~2008年4月1日まで)。
対米ドルでの円安と日経平均上昇との相関:0.227756
対ユーロでの円安と日経平均上昇との相関:0.235315
対米ドル・対ユーロとの相関:0.795257
対米ドル変化率(11/1-4/1):-0.11109(11.1%の円高)
対ユーロ変化率(11/1-4/1):-0.03759(3.7%の円高)
日経平均変化率(11/1-4/1):-0.24979(24.9%の下落)

 いかがでしょう?先ほどは長期の為替レートの考え方を記載しましたので、これをそのままあてはめると、「アレ?これほど日本での輸入物の価格は変わったかな?」と思うかもしれません。しかし、長期的に物事を考えた場合、このような購買力平価説に基づいた為替レートに収縮していくものと考えられます(これには各国の物価水準にも注目!)。ちなみに、これから日本の通期決算発表のシーズンをむかえます。上記相関例からも傾向が分かるように、日本の株式市場はどうしても米ドルの影響が大きいのが事実です。2008年4月2日にはFRBバーナンキ議長が「アメリカ経済の景気後退入りもありえる」とサブプライムローンの発生以降初めて景気動向について言及しました。今後の日本の株式市場の展望を考えるには米の景気はもちろん、米ドルの動向についても注視する必要があります。

今野 祐希
会計・税務の目線でIRを斬る税理士の卵。趣味はツーリングとサーフィン。

2008年04月13日

質問は思いやりとテクニック

先日、外国人機関投資家の講演を聴きに行った。彼は巧みな日本語でプレゼンテーションしてくれた。プレゼン終了後質疑応答に移った際、或る質問者の質問が非常に長かった。その上何を聞きたいのかが明確ではなかった。しかもあの長い質問の途中までは、明らかに質問に必要な前提ではなく、自分或いは自社のアピールだった。それ故と思うがその機関投資家は可哀想に的を外した回答にならざるを得なかった。

韓国の諺に「行く言葉が良ければ、帰る言葉も良い」というのがあるそうだが、質問者が回答者はいくら日本語が上手くても外国人であることを慮って、簡潔で論旨が明瞭な質問をしていたならもっと的確な回答が得られたに違いない。そう思える彼のプレゼンテーションだったから。

「質問」はアナリストやファンドマネージャー達は概ね巧みである。何を答えさせたいかが明確であることと、回答を引き出すための伏線をきちんと提示するからである。
一方、失礼ながら個人投資家の質問はそうとばかりとは言えない。質問をする目的が投資の判断材料の獲得ではなく、溜飲下げであるなら相応に納得できる質問はある(ただし、これを質問というかどうかは判らない)。

何れにしても、質問自体一つのミニプレゼンテーションと捉え、趣旨と理由をきちんと整理・構築して臨むことが人生における貴重な持ち時間の浪費防止にも貢献すると思う。

尤も今述べたのはあくまで講演などにおける質問であり、日常的に皆さんが直面する様々な問題や課題における質問や疑問の姿勢とは当然異なる。こちらの方はむしろその前提そのものから疑って掛かることが重要になる。


加藤正明 (アレックス・ネット株式会社 代表取締役)

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