ご無沙汰しております。ブログ作成が遅くなってしまいました。前回までの文言が硬かったので、今回からはソフトなタッチで書いていこうと思います。
さて、今回のネタは為替について。最近は米国の景気の先行きに懸念があるとのことで、対米ドル為替レートの変動が激しく、円高基調にあるようです。ここで為替レートの決定要因として、いくつかの決定理論がありますが、今回は長期の実体経済を反映する購買力平価説について記載しようと思います。
長期:購買力平価説
中期:フロー・アプローチ
短期:アセット・アプローチ
購買力平価説の一般的な考え方は、“各国の通貨価値は、各国通貨の購買力の相対比で決定される”というものです。例えば、ビックマック。ドルと円で考えた場合、まったく同一のビックマックを1個買うのにドルだと1ドル、円だと100円が必要であるとすれば、1ドルと100円の通貨価値、すなわち購買力は等しいということができます。つまり1ドル=100円が成立し、このように為替レートは内外の価格比率で決まると考えられているものです。しかしながら、厳密にこの購買力平価説が成り立つには、全ての財・サービスが貿易取引され、一物一価の報告が国際的に成立する必要があるとともに、輸送コスト・比貿易財の存在なども考える必要があります。
なお、購買力平価説によると、国内外の価格をP(国内)、Pf(外国)、為替レートをEpとすると、“P=Ep×Pf”という式が成り立ちます。
ちなみに、最近の為替相場(円)と日本株式の関係を簡単に算出してみました(対象期間は2007年11月1日~2008年4月1日まで)。
対米ドルでの円安と日経平均上昇との相関:0.227756
対ユーロでの円安と日経平均上昇との相関:0.235315
対米ドル・対ユーロとの相関:0.795257
対米ドル変化率(11/1-4/1):-0.11109(11.1%の円高)
対ユーロ変化率(11/1-4/1):-0.03759(3.7%の円高)
日経平均変化率(11/1-4/1):-0.24979(24.9%の下落)
いかがでしょう?先ほどは長期の為替レートの考え方を記載しましたので、これをそのままあてはめると、「アレ?これほど日本での輸入物の価格は変わったかな?」と思うかもしれません。しかし、長期的に物事を考えた場合、このような購買力平価説に基づいた為替レートに収縮していくものと考えられます(これには各国の物価水準にも注目!)。ちなみに、これから日本の通期決算発表のシーズンをむかえます。上記相関例からも傾向が分かるように、日本の株式市場はどうしても米ドルの影響が大きいのが事実です。2008年4月2日にはFRBバーナンキ議長が「アメリカ経済の景気後退入りもありえる」とサブプライムローンの発生以降初めて景気動向について言及しました。今後の日本の株式市場の展望を考えるには米の景気はもちろん、米ドルの動向についても注視する必要があります。
今野 祐希
会計・税務の目線でIRを斬る税理士の卵。趣味はツーリングとサーフィン。