「無党派」とは変な言葉と思いませんか?
選挙でいつも決まった政党を応援し投票する人は、多数派ではありません。そして、この層こそ最大のターゲットゾーンとすることで選挙に勝てることが、今回の衆議院選挙で証明されました。
ならば、「無党派層」などという、いかにも「関心が無くて、水に漂うホテイアオイ」を連想させるようなこの言葉は失礼ですし、この層を大切にしているというメッセージが伝わりにくいと思います。
確かに色々なものに対して固定的なファンは存在します。しかし、多くの人たちは、例えばコンビニ、雑誌、テレビ局などを、コンテンツやその時々の状況によって選択しているのではないでしょうか。そのような多くの人たちに対し「無店舗派」とか「無銘柄派」などという言い方はしないでしょう。あまりに当たり前だからです。確かにこれらのことと政党支持の根拠となる思想とでは、単純に並べることは不適切でしょう。しかし、今の日本では、資本主義か共産主義かで政党を選ぶ人よりは、資本主義の中でどうか、で政党を選ぶ人が多いと思うのです。
要は、関心が無くて「無党派」になっているのではなく、「関心が高いがゆえに無党派」になっている人が多いのです。つまり消極的ではなく積極的に無党派になっているのです。従って彼らは「無党派」ではなく、「超党派」「越党派」「優党派」などと呼ぶべきです。
個人投資家も、「顔が見えない」とか、「費用対効果の点で問題」などといわれるときがあります。「顔が見えない」という理由だけで個人投資家IRはいかがなものか、などといった意見も時々聞きますが、「無党派」と同じく個人投資家は様々な価値観を持つ人々の集まりなのです。その意味では、未だ顕在化されていない価値を理解できるのはまさに個人投資家ではないでしょうか。どの企業にとっても、個人投資家もまた、マーケットにおける重要なプレイヤーであることを認識すべきなのです。