相対評価を用いる時
ニューヨーク中心部の建物は、ことごとく高層である。50-60階建てはザラだ。しかし、他の建物に遮られて見えないことも多いし、例え通りの一角からチラリと見えたとしても、街全体の建物が高いが故に個々の高さがそれほど目立たない。GEビルも、エンパイアステートビルも、東京なら飛びぬけて高く見えるんだろうな、などと思った。
思い起こせば、中学・高校とバスケットボールをしていたのだが、決して小柄ではない自分が、平均身長が高いチーム(わずか5cm違うとかなり違う)と対戦した時に、観戦した悪友から「お前がずいぶん小さく見えた」と言われたものだ。
さて、企業も所詮相対評価。株価、PERなど株価関連指標は言うまでも無く、数字によるファンダメンタルズでさえ、他企業や時系列上での比較であり、相対的に評価されているのである。
そうであるから、自信がある企業は積極的に自社を相対評価の中で表現するし(この辺りはむしろPRや広告宣伝よりも規制が無い厳しい世界ではある)、逆にいえば相対評価を積極的に用いないのは、自信が無いからであるとの見方もできるのだ。
昨年、今年のメガバンクのディスクロージャー誌は、その経営実態に基づき著しく変化した。相対評価を多用し、自社をアピールするところもでてくるなど、各銀行・企業の考え方、実行における「個性」「主張」が極めて顕著になってきたのである。それ故、その年のディスクロージャー誌から来年の経営が明白に見えるのだ。