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2006年09月 アーカイブ

2006年09月12日

中国の都市と農村 その1

 先月30日、中国国家統計局の発表により、中国の経済は三年連続で二ケタ成長が続いた。しかし、この経済成長のマイナス面もいろいろと出て来た。
都市と農村の問題はその一つである。ここでは、近年大きな話題となった「地溝油」を取り上げ、都市と農村の間に存在している問題を説明していこうと思う。
「地溝油」とは廃水から収集した油のことである。もともとは都市近郊の農民或いは出稼ぎ労働者がこの油を下水道から回収して、精錬した後、工業用油として販売していた。これは法律の許容範囲内のことであるため、全く問題がない。また、エネルギーに困っている中国にとって、ありがたいことでもある。かなりの農民がこれによって生活を成り立たせていた。だが、問題はこんなに簡単ではない。
経験のせいか、技術進歩のせいか、一部の農民はこの油をさらに精錬して、食用油として密かに販売し始めていた。この油は見た目では普通の食用油とあまり変わらないが、実は発ガン物質など身体に有害な物質が大量に含まれている。一部の小さな飲食店などはこの油を買って揚げパンを揚げたり、料理に使ったりしていた。
これに対し、中国の各地政府は厳重な取締りをしたが、なかなか根絶することができない。工業用油として売ると、1トン約2,000元になるが、食用油として売ると、3,000元以上になる。“見利忘義(利益に目がくらんで正義を忘れる)”で形容されるように、一部の農民が都市の影の中で暮らしながら、無法かつ無謀なことをしている。
(今月は中国の都市と農村。次号につづく)

2006年09月22日

中国の都市と農村 その2

 改革開放以来、中国都市部の発展は著しく、農村との差が拡大しつつある。そのため、農村部から大量の人口が都市へと移動し、都市と郊外の境で臨時住所を持ち、いわゆる「城郷結合部」(都市と農村との合流地区)を形成している。
 この現象は中国全土の都市部に現れているが、大都市と沿海都市で特に多くみられる。
主な問題としては次の三点を指摘することが出来る。
 まず、犯罪が頻発している。第二に、医療衛生が保障されていない。第三に、子供が入学できないために通常の教育を受けることが出来ない。例えば、ずっと最近まで、北京の戸籍を持ってないと、北京の正式な学校に入学することができないのである。中国の戸籍制度により都市と農村の住民が厳格に区別され、戸籍の移動は至難のことである。
 また、近年、都市市内の住宅の価格が一直線で上昇しているため、家賃も高くなった。出稼ぎの農民にとって、都市中心部にある住居を借りるのは無理なことである。したがって、皆この「城郷結合部」に集中してきた。彼等は、昼は市内に行って、現場の仕事をしたり、小物を売ったりしているが、夜は郊外の住居に戻る。もちろん、真面目な人も沢山いるが、定職がない人、売春婦なども少なくない。 このような不安定な環境の中、「城郷結合部」は段々都市の「悪性腫瘤」となってきたのである。
(今月は中国の都市と農村。次号につづく)

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