先月30日、中国国家統計局の発表により、中国の経済は三年連続で二ケタ成長が続いた。しかし、この経済成長のマイナス面もいろいろと出て来た。
都市と農村の問題はその一つである。ここでは、近年大きな話題となった「地溝油」を取り上げ、都市と農村の間に存在している問題を説明していこうと思う。
「地溝油」とは廃水から収集した油のことである。もともとは都市近郊の農民或いは出稼ぎ労働者がこの油を下水道から回収して、精錬した後、工業用油として販売していた。これは法律の許容範囲内のことであるため、全く問題がない。また、エネルギーに困っている中国にとって、ありがたいことでもある。かなりの農民がこれによって生活を成り立たせていた。だが、問題はこんなに簡単ではない。
経験のせいか、技術進歩のせいか、一部の農民はこの油をさらに精錬して、食用油として密かに販売し始めていた。この油は見た目では普通の食用油とあまり変わらないが、実は発ガン物質など身体に有害な物質が大量に含まれている。一部の小さな飲食店などはこの油を買って揚げパンを揚げたり、料理に使ったりしていた。
これに対し、中国の各地政府は厳重な取締りをしたが、なかなか根絶することができない。工業用油として売ると、1トン約2,000元になるが、食用油として売ると、3,000元以上になる。“見利忘義(利益に目がくらんで正義を忘れる)”で形容されるように、一部の農民が都市の影の中で暮らしながら、無法かつ無謀なことをしている。
(今月は中国の都市と農村。次号につづく)