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2005年10月 アーカイブ

2005年10月21日

クレジットアナリストの活躍する時期?

 アメリカではGMに代表されるような大企業の業績が悪化しています。もしかするとクレジットアナリストが活躍する時期にさしかかっているかもしれません。ご承知のようにアメリカではアナリストには2種類あります。日本では通常アナリストといえば、会社訪問をして企業業績の予想をたてる証券アナリストを指しますが、アメリカには証券アナリストのほかにもうひとつのアナリストがいます。それがクレジットアナリストです。

 クレジットアナリストは、どのような仕事をするのでしょうか。読んで字のごとくクレジットの調査が仕事ですが、企業が発行した社債の安全性を調査するのです。もっと具体的にいうと企業が発行した社債の元利金の支払いに問題がないかどうかという、信用リスクの調査が仕事なのです。自動車会社の例をとり説明してみましょう。アメリカでは自動車メーカーの子会社がCPや社債などを発行し資金調達をします。その調達した資金を傘下のディーラーに貸付け、ディーラーはその資金を自動車販売に活用するという仕組みです。ですから、自動車販売が低迷するとディーラーの収益を直撃するばかりではなく、社債などの信用リスクのリスクや発行した会社の格付けなどに大きく影響するのです。

 このように企業業績が悪化するとクレジットアナリストが活躍しますが、業績の低迷が短期間で終了するかどうかで、クレジットアナリストの活躍の時期が決まります。証券アナリストが活躍する時期が待たれます。

自己責任とIRの必要性

 株式の掲示板をみて思ったことです。そこには投資家の喜びと怨嗟の声が書かれています。特に興味を引いたのが経営者のIR不足を糾弾するものでした。
 
昨年7月ごろ新興市場の指数がピ−クをつけました。天井をつける直前は、出来高もできますし株価は毎日数割のテンポで上昇しますから、バスに乗り遅れるなと個人投資家が参入して来ます。ところが一方通行で上がった株ですから、いったん天井を打つと後は一方通行で下がります。取引に厚みのない悲しさで売り手ばかりになり買手がいなくなってしまうからです。まさに山高ければ谷深しです。

 天井圏では、よい情報が飛び交い出来高も増えますが、いったん売場を逃すと短期目的で買った株が長期保有になります。つまり、塩漬けになるのですが、ここで問題が出てきます。株価が下がったのは(上がらないのは)、企業のPR、つまりIRが不足しているからだ、社長は何をやっているのかという不満が生じるからです。
 
 株式の購入は本人が決めたことですから、本人に責任があるのです。いかによい情報でも織込み済みでしたら株価は下がるのです。相当の期間上昇して底値から何倍にもなっている株は、かなりの材料を織込んでいるはずです。いかによい株でもいつかは天井をつけますし、株価は必ず適正な価格でとまるわけではありません。投資家の心理で増幅され思わぬ値段になるのです。Market sentiment changes as rapidly as womenユs fashion.です。いったん、市場の流れが変わると思わぬ値段まで下がるのです。
 
不実の情報に基づかないかぎり誰が勧めようと、買ったこと自体の責任は本人にあるのです。買った株が下がっているのは、経営者のIR不足結果であるとするのは大きな誤りなのです。投資は自己責任で行なうものであるという投資家教育を徹底させる時期に来ていると思います。それと同時に取引の厚みを持たせる意味からも、いろいろな価値基準を持った投資家が市場に参入するように普段からIR活動を行なうことも必要なのではないでしょうか。

2005年10月27日

株集めの恐怖

 ある新興企業の株価が最近上昇しています。どこかのファンドが買っているとか、株集めの対象になっているとか、いろいろな話があるそうです。株価は企業の通信簿であるとすれば、経営者にとって株価の上昇は企業評価の現われですから嬉しいことには違いありません。しかし、株集めとなれば手塩にかけて大きくした企業が乗っ取られてしまう、経営に口出しされるということで経営者には心理的にかなりなプレッシャーになると思います。
 
 株集めやM&Aが起こるのは、株価がその本源的な企業価値を大きく割り込んでいる場合や、持っている資産を活用すればさらに企業価値が上がるという場合です。前者の場合は、投資家に積極的に企業に関する情報開示を行なって投資家の資金を呼び込み、割安感を是正すればよいのです。安定株主を増やして対応する手もありますが、これを消極的な防衛策とすれば、積極的な防衛策は株価の本源的な企業価値への収斂でしょう。株集めの付け入る隙を与えない積極的な防衛策が大切なのではないでしょうか。

2005年10月28日

大阪での話

今月3度目の大阪出張になりました。前回2回は仕事と遊びを兼ね土日に行きましたが、今回はウイークデイに行き上場企業を訪問しました。前回訪問したのが8月末でしたので、この2ヶ月間に当方のプロポーザルがどのように評価していただけたのかを確認に行ったのです。そのプロポーザルのとは別にいろいろ話が出ましたが、企業の時価総額を高めるにはどうしたらよいか、また、個人投資家はデイトレーダーに代表されるような短期売買が中心なので、もう少し長めに保有してもらいたいと考えており、そのための何かよい対策はないかと聞かれました。確かにデイトレーダーは動いているものに飛び乗りますので、その分株価の変動幅は大きくなります。株価が大きく変動すると、下がった場合にクレームがきて対応が大変だそうです。ですから、長期的に保有してもらえる個人投資家の比率を高めたいというものです。

 時価総額を高めるには、企業が手にするフリーキャッシュフローを高めるのが王道です。そのための選択肢はいろいろありますが、どのような対策がとれるかは、その企業の企業風土、製品の成熟度、財務内容などが複雑に絡み合っていますので簡単には言えません。問題は同じでも会社の状況はそれぞれで違いますので、結論は同じということにはなりません。ここにコンサル業務が発生するのです。
 
後者の問題は、個人投資家に長期的に成長する企業であることを認知させれば、短期的な株価変動にも無関心になりますのですむ問題でしょう。その際、場合によっては従来の投資尺度ではかるのではなく、新たな投資尺度を作りそれで計るという作業も必要になります。当然のことながら新たな投資尺度の導入には、投資家に使ってもらうための啓蒙運動が必要になります。

今回の大阪出張はいろいろなコンサル事業が発生する可能性があることを再認識させられました。

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